【概要】

平成27年10月1日以後に開始する取引については、「リバースチャージ方式」が導入されました。

リバースチャージ方式とは、国内の事業者が国外の事業者から受けたインターネット回線を介して受けるサービス等(以下、インターネットサービス等)については、国内の事業者が消費税の申告・納税を行うというものです。

インターネットサービス等には、電子書籍や音楽、ソフトウェア等の配信のほか、ネット広告の配信やクラウドサービスの提供、さらには電話や電子メールを通じたコンサルティングなどが該当します。

【リバースチャージの対象となる取引】

  登録国外事業者

(サービス提供者)

登録していない国外事業者

(サービス提供者)

事業者向けサービス

(サービスの性質、取引条件等より判断)

リバースチャージあり(消費税両建て) リバースチャージあり(消費税両建て)
消費者向けサービス

(サービスの性質、取引条件等より判断)

リバースチャージなし

(仕入税額控除可能。)

リバースチャージなし

(当面の間、仕入税額控除不可。)

 

[事業者向けのサービスを受けた場合]

【計算方法】

一方、その受けるサービスがその性質や取引条件などからみて、通常そのサービスが事業者向けであるものはリバースチャージ方式により計算する必要があります。

例えば、グーグルの事業者向けのネット広告のサービスに100,000円を払った場合の仕訳は以下のようになります。

 

広告宣伝費 100,000円/現金 100,000円

仮払消費税  8,000円/仮受消費税 8,000円⇒消費税の両建て

 

そして、課税売上割合が60%、ネット広告のサービス料金が課税売上と非課税売上の共通経費の場合だと、控除できる仮払消費税は8,000円×60%=4,800円となり、残りの3,200円は控除できません。

 

仮受消費税 8,000円/仮払消費税 8,000円⇒消費税の両建ての相殺

雑損失 3,200円/未払消費税 3,200円⇒控除しきれない消費税分

 

【リバースチャージ方式が適用されない場合】

上記のインターネットサービス等に当てはまる取引を行った場合でも、その課税売上割合が95%以上である課税期間である場合は、当面の間、リバースチャージ方式は適用されません。

その場合の仕訳は、以下のような仕訳になります。

 

広告宣伝費 100,000円/現金 100,000円

 

[消費者向けのサービスを受けた場合]

【仕入税額控除ができる場合、できない場合】

消費者向けのインターネットサービス等については、リバースチャージ方式は適用されません。

また、当面の間は、「登録国外事業者」から役務の提供を受けたもののみ、国内事業者の消費税の申告において仕入税額控除が認められることとされています。

登録をしていない国外事業者が、消費税の納税をしたかどうかを税務署が把握するのは実務上困難であるからと考えられます。

 

【国外事業者が登録されているか、いないかの基準について】

H29年2月28日現在、「登録国外事業者」に該当するものは国税庁が公表しています。

出典:国税庁 PDFファイル「登録国外事業者名簿」

http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/shohi/cross/touroku.pdf

有名なところで言うと、アマゾンやグーグル、ドロップボックスなどの企業が名を連ねています。ぜひ、一度確認してみてください。

 

【まとめ】

年々、インターネットを使った国外事業者との取引が増えたことに伴い、消費税もそれに合わせた改正が行われました。

国外事業者とインターネット回線を介した取引をする際には、消費税の処理に注意が必要です。