平成25年度改正において創設された所得拡大促進税制についてVol.175で紹介しましたが、
平成26年度税制改正大綱においてその適用要件の緩和が公表されました。
今回はその内容について解説します。
※この法案は現時点ではあくまでも予定であり、現実に施行されるかどうかは今後の
国会の審議を経て決定されます。
【改正①】適用年度を2年延長
平成25年4月1日~平成28年3月31日までに開始する各事業年度
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平成25年4月1日~平成30年3月31日までに開始する各事業年度
【改正②】給与支給増加率(5%)要件の緩和
雇用者給与等支給増加額の基準雇用者給与等支給額に対する割合が5%以上
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適用1~2年目は2%以上、3年目は3%以上、4~5年目は5%以上
注)この改正案は平成25年度当初に遡って適用するため、すでに平成25年度の決算を
終えている企業で税額控除の適用要件を満たすこととなる場合には、平成26年度に
税額控除額を上乗せする。
【改正③】平均給与等支給額の比較方法2つの変更
(1)日雇い雇用者のみを除いて平均給与を計算
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「継続雇用者」に限定して新規雇用者や退職者を除いて平均給与を計算
(2)平均給与等支給額が比較平均給与等支給額以上であること
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平均給与等支給額が比較平均給与等支給額を上回ること