決算の際に節税対策をしようと考える経営者の方は多くいらっしゃると思います。
法人税の節税手段は数多く存在しますが、むやみやたらに節税対策に励んだ結果、
資金流出が多くなり資金繰りに悪い影響をもたらしてしまっては本末転倒ですね。
今回のちょっとイイハナシではいくつかある節税手段について、その種類と
優先順位について説明します。

<節税方法の種類と優先順位>
①資金の流出がないもの
②資金の流出が社長などの身内に対するもの
③いずれ発生する費用の前倒し
④販売促進や会社業務の効率化などに役立つもの

節税対策はこのような順で資金流出が少ないものから考えていくことが大切です。
今回は①についての説明とします。
資金流出がないものは例えば、「不良在庫の処分」があります。
商品在庫の中に陳腐化等により売れなくなってしまったものがある場合に決算日までに
廃棄処分してしまう方法です。この場合廃棄処分した商品の簿価が期末棚卸高を
構成しないため、その分利益を圧縮することができます。
廃棄処分の事実を証明するために、廃棄業者を使うのであればその廃棄業者から
廃棄証明を取るとか、廃棄分の商品の写真を日付が分かるように残しておくとよいでしょう。

この他には各種税額控除や特別償却の適用も資金流出しない節税方法となります。
雇用者の給与等が増加した場合の税額控除などは適用を見落とさないことが大切です。
以前のちょっとイイハナシでも各種税額控除の適用要件について書きましたが、
もっと詳しく知りたいという方は是非アルファ税理士法人にご相談ください。

次回以降のちょっとイイハナシでは②から④の節税方法についても
説明しようと思いますので、お楽しみに。