令和2年度税制改正大綱が令和元年12月20日に閣議決定されました。住宅借入金等特別控除及び低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除について、確認してみましょう。

1.     租税特別措置用(以下「措置法」という。)第41条(住宅借入金等特別控除)の見直し

住宅の取得等をした家屋(以下「新規住宅」という。)をその居住の用に供した個人が、その居住の用に供した日の属する年から3年目に該当する年中に新規住宅及びその敷地の用に供されている土地等以外の資産の譲渡(以下「従前住宅等の譲渡」という。)をした場合において、その者が従前住宅等の譲渡につき次に掲げる特例の適用を受けるときは、新規住宅について住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除及び認定住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除の適用を受けることができない。

①   居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例
②   居住用財産の譲渡所得の特別控除
③   特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例
④   既成市街地等内にある土地等の中高層耐火建築物等の建設のための買換え及び交換の場合の譲渡所得の課税の特例
(注)上記の改正は、令和2年4月1日以後に従前住宅等の譲渡をする場合について適用する。

vol312に挿入する租税特別措置法に関する図

なお、従前住宅等を譲渡して上記の特例を受ける場合は、新規住宅の住宅借入金等特別控除について、修正申告をすることになります。

2.     低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除の創設

取引価額が低額の土地については、取引コスト等が相対的に高いことがネックになり取引が進まず、利活用されないまま所有されている場合があるため、こうした土地のうち一定のものに係る譲渡所得を対象に100万円の特別控除を設け、取引の活性化を通じ低未利用地の活用を促進し、地域の価値の向上を支援するとのことから、下記のように創設されました。

個人が、都市計画区域内にある低未利用土地又はその上に存する権利についての市区町村の長の確認がされたもので、その年1月1日において所有期間が5年を超えるものの譲渡(その個人の配偶者その他のその個人と一定の特別の関係がある者に対してするもの及びその上にある建物等を含めた譲渡の対価の額として一定の額500万円を超えるものを除く。)を土地基本法等の一部を改正する法律(仮称)の施行の日または令和2年7月1日のいずれか遅い日から令和4年12月31日までの間にした場合(譲渡後の低未利用土地等の利用についての市区町村の長の確認がされた場合に限る。)には、その年中の低未利用土地等の譲渡に係る長期譲渡所得の金額から100万円(当該長期譲渡所得が100万円に満たない場合には、当該長期譲渡所得の金額)を控除することができる。

「税理士懇話会(税務研究会)の一口解説より転載」